「取ると早くなる」って何だ?

江東区こども将棋大会で次男と小倉先生との指導対局での話。
(以下の図面は全て簡略化した架空の図)





「と金」をつくろうという話になった。
7三の地点に「と金」をつくるために▲7五歩と突くのだが、
相手は△7五同歩と "取る場合" と "取らない場合" がある。
小倉先生は、ふと「取ると早くなるよね」と言った。
   :
「取ると早くなる」って何だ??


このフレーズは解説や棋譜コメントなどで確かに良く耳にする。
自分はなんとなく感覚的にわかっているつもりだったが、改めてよく考えてみた。


まず、自分の手数だけを数えて比較してみる。


 ・△7五同歩と取らない場合は▲7五歩→ ▲7四歩 →▲7三歩成。3手。
 ・△7五同歩と取る場合は▲7五歩→▲7四歩打→▲7三歩成。これまた3手。


あれ?同じ3手じゃないか!?早くなってない??


自分の手数だけの問題ではないということか。。
まてまて将棋には相手がいる。仮に相手にはどんどん逃げてもらおう。
そして今度は「自分と相手の距離」を考えてみた。


【取らない場合】



【取る場合】



なるほど。取ったら「自分と相手の距離」が近くなった。
相手は取るのに1手使ってしまった分だけ遠くに逃げられなかった。
相手は1手「遅くなり」その分、自分は「早くなった」ということか。。


なんとか自分なりに「取ると早くなる」を理解したつもりだ。


<終わり>